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ダイバーシティを『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』から学ぼう

インドア

近年、“ダイバーシティ”という言葉をよく耳にします。ダイバーシティとは、“多様性”という意味を持ち、世の中においては“多様性を受け入れ、たくさんの人が活躍できる”という意味合いで捉えられることが多いようです。しかし、実際のところ言葉では簡単ですが、正確に理解するのは難しいです。そこで今回はアニメ『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』からダイバーシティとは何か、多様性を受け入れる優しい世界についてご紹介します。


『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』ってどんな話?

舞台は、県立柴崎高校で繰り広げられる何気ない日常…かと思いきやほんの少し違います。

ヴァンパイア、デュラハン、雪女、サキュバスといった、人間とちょっと違う性質をもった“亜人(デミ)”が存在する世界が舞台です。


日常生活に少なからずある不利な点を補う生活補償制度なども充実したことで、亜人(デミ)も社会に溶け込んではいるものの、やはり特異な性質があることで悩みや不安を抱えながら生活しています。その悩みに寄り添い、向き合ってくれる人たちとの出会いや交流を描いた物語です。


また“亜人”を“あじん”ではなく、“デミ”と呼ぶ理由は後ほどご説明します。



主なキャラクター

『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』の魅力はなんといっても、キャラクターにあります。キャラクターを知れば知るほど、深掘りしたくなる、そんな魅力に溢れています。


高橋鉄男

県立柴崎高校に勤める生物教師で、本作の主人公です。大学時代から卒論のテーマにしようとしたほど亜人への興味が高く、最初は興味本位で亜人(デミ)たちに近づきますが、彼女たちの性質や悩みを聞くうちに、自分が彼女たちにできることは何かを考え、彼女たちと交流を深めていき、信頼される存在となります。



小鳥遊ひかり

猫耳のようなヘアスタイルがトレードマークの“ヴァンパイア”の亜人(デミ)です。いつも明るく元気いっぱいですが、暑さと日光に弱いというヴァンパイアならではの悩みを抱えています。伝承では、ヴァンパイアはにんにくなどの臭いのきついものが苦手ですが、彼女は平気なよう。高橋と一番最初に語り合った亜人(デミ)で、若い子の間では「古い」「可愛くない」「教科書っぽい言葉」という理由から、“あじん”ではなく“デミ”という呼称があることを教えた人物です。



町京子

世界に3人しかいないといわれる“デュラハン”という頭と体が分かれた、見た目の印象が強い亜人(デミ)です。

常に頭を抱えるか置くかしないと安全を保てないため、日常生活ではあらゆる工夫が見られます。性格はおっとりしていながらも、優秀な学力を持つ彼女ですが、頭を抱きしめてもらうことに安心感を覚えるという甘えん坊な一面もあり、一度高橋に抱きしめてもらってからは、彼にひそかな恋心を抱くようになります。


日下部雪

暑いのがとにかく苦手な、雪女の亜人(デミ)です。雪女の凍らせる性質を自覚してから、自分の性質が他の人に悪い影響を及ぼしてしまうことを恐れ、人との接触を避けていましたが、高橋に相談する中で、どのような時に性質が出るのかが明らかになり、周囲とも交流できるようになります。学校に持ち込むほど漫画(下ネタを含む)が好きな彼女ですが、そのことはあまりバレたくないようで、ひた隠しにしているという一面もあります。



佐藤早紀絵

柴崎高校の新任教師として赴任してきた“サキュバス”の亜人(デミ)です。周囲にいる異性を催淫してしまうという特性をもつため、通勤電車は人の少ない朝早い時間と夜遅い時間を選んだり、性を彷彿とさせないよう赤のジャージを着たりして、対策をしています。そして、彼女も町同様、高橋への恋心を抱いています。触れた時に催淫されなかった高橋となら、純粋な気持ちで恋愛ができるのではという思いを抱き、そのうち彼の誠実な性格にどんどん惹かれていくのですが、妄想ばかりが膨らんでいるようです。



ダイバーシティのヒントが詰まった言葉たち

さらに、キャラクターの魅力を引き出している言葉にこそ、“多様性を受け入れる”とは何かのヒントが詰まっています。


「らしさは生まれもった性質ではない。性質をふまえてどう生きるかだ」(第4話 『高橋鉄男は守りたい』より)

ひかりの妹ひまりから、「(ヒカリが)デミであるということにしか興味がないのか」と問われた時に、高橋が彼女に応えたものです。高橋は、ひかりのヴァンパイアっぽくない部分も含めて、彼女のヴァンパイア、そして人間としての個性と認めています。また、亜人(デミ)たちの悩みに起因する性質と、個性を生み出す特性の、双方向からの理解をきちんと深めることが、その人らしさを知るのに大切だと語っています。相手の一部分を見ただけで知った気になってはダメだと、改めて気付かされる言葉です。


「佐藤先生の魅力もまた、催淫込みであなたの魅力なんだと思います」(第9話 『亜人ちゃんは試したい』より)

佐藤の「催淫による相手からの好意が偽物なのではないか」という問いかけに対し、高橋が返した言葉です。高橋は、ファッションなどで変化する魅力と催淫による魅力は、程度の差はあれど、全部ひっくるめてその人を構築する魅力だと捉えています。だから、催淫による好意も偽物ではないという結論を導きだしました。自分では弱点だと思っていた部分も、他者から魅力の一部だと肯定されることで、自分をより深く知るきっかけになることを教えてくれるのではないでしょうか。


「亜人は普通の人とほとんど変わらないっていってたけど、それはつまり、違うところはあるってことでしょ?そこを見ないで同じ人間だって、それこそ差別なんじゃないかなって」(第11話 『亜人ちゃんは支えたい』より)

自身のことを高橋にしか相談しにいかない亜人(デミ)たちに、疑問をもった同級生同士の間で出た言葉です。亜人(デミ)に特性があり、他の人と違う部分があることを理解していているにもかかわらず、同じ人間だと思い込もうとする姿勢のままだから、自分たちに亜人(デミ)からの相談もこないのは当然なのではないかという話になります。その考えを踏まえた上で、亜人(デミ)たちの特性を、本人たちに直接聞くという行動に移します。この言葉は、“誰ひとりとして同じ人間はいない”ということを言葉としてとらえるだけでなく、実際に違いに興味をもち語り合うことが、“多様性を受け入れる”ための第一歩になるということを教えてくれます。


「頑張ってる人に対して周りができることは、頑張りがむくわれるよう支えたり、感謝を伝えたり、もしもその人と足並みを揃えたいなら、自分も同じくらい頑張ることじゃないかな」(第11話 『亜人ちゃんは支えたい』より)

高橋が教頭に「あまりに亜人(デミ)の教育に熱心すぎるのではないか」と指摘され悩んでいた時に、ひかりが彼にかけた言葉です。ひかりは、亜人(デミ)たちの課題解決に自分は関わりすぎたのかと振り返る高橋に、頑張るにやり過ぎだということはない、出すぎだという文句を言うことがおかしいと断言します。実際に、彼の行動に感化され動き出す生徒もいたため、教頭からの指摘は一旦保留となりました。必ず頑張っている姿を見てくれている人はいる、そう語りかけてくれる力強い言葉ですね。


「最初は純粋な興味だけだった。この子達と接するようになって、助けになってやりたいと思うようになって、だけどむしろ、こっちが教えられることのほうが多くて、逆に助けられたことだって少なくはなかった。」(第12話 『亜人ちゃんは泳ぎたい』より)

最終回、亜人(デミ)たちとの出会いを振り返るシーンで、高橋の心の中の言葉です。彼自身、亜人(デミ)たちとの出会いや交流の中で、学び、成長する機会をもらったのでしょう。“自分が相手のためにできることは何か”を知るためには、“相手から教えてもらうこと”が大事で、そのためにはまず、相手に興味をもつことがはじまりであるという意味がこめられてる、そう感じる言葉ではないでしょうか?


『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』は、知ることの大切さを教えてくれる

“多様性を受け入れる”という言葉の捉え方も、もちろん人それぞれだと思います。“亜人(デミ)ちゃんは語りたい”で表現されるダイバーシティは、“相手を知る”ことからはじまっていると感じました。相手を知ることが、相手のための動きにつながるのだと教えてくれるのです。ダイバーシティという言葉が、言葉だけで終わらないためのヒントが、“亜人(デミ)ちゃんは語りたい”にたくさん詰まっています。高橋鉄男を演じた声優の諏訪部順一さんのもとには「この回は道徳の授業で使えそうです」という声が届いたそうです。いろんな人がいて当たり前の世の中だからこそ、“多様性を受け入れる”力は一人ひとりに求められています。“亜人(デミ)ちゃんは語りたい”には、自分の行動に活かせる何かがあるかもしれません。あまり深く構えすぎず、楽な気持ちでご覧ください!


クリス
クリス

子どものころ習い事に明け暮れたせいで、まともにアニメが観れなかった反動なのでしょうか。 大人になった今、週末はもっぱら、撮りだめたアニメを見続けて一日が終わります。 福岡在住のため、基本BSでしか観れないことにもどかしさを感じています。 アニメのお供はコーヒーとチョコ。